2010年7月5日月曜日
<グミの味>おととし庭に植えたグミが今年も鈴なりの実をつけた。少し渋みがあって甘酸っぱい、懐かしい味だ。子どもの頃に食べた貴重なおやつの中の一つである。世の中全般が貧しかった頃、子どもが口に出来るおやつと言えば、自然の中にある木の実や草の実だった。
小生が食べたのは、家の周辺になっていたグミとかグスペリ。ただ酸っぱいだけのイタドリの茎なんかもいつもかじっていたのを思い出す。そんな懐かしさがあって、普通の人にはさほど面白くもないグミの木だが、独特のこだわりがあった。近くに生えているだけで、どこか嬉しくなってしまうのだ。
作り物のお菓子ばかりを食べていると体や心は自ずから自然から遠ざかる。自然の中で生まれ育った年寄りが、身体にも心にも自然を持っているのは当前のことだろう。こんなに豊かなグミだけど、渋みが口に残る味は、きっと今の子どもたちには見向きもされないに違いない。
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