世の中、これだけ何事につけ「もっともっと」の時代が続くと、「捨てる」「手放す」「心静かに」「頑張らない」と言った言葉がどこからともなく出て来る。それらを推奨する本がベストセラーになったりもする。良くしたものである。
この断つ、捨てる、手放すと言った発想。特に、病気という課題に取り組む際にはとても重要なことである。と言うよりも、この発想が持てるかどうかが、病気をどれだけ早く改善できるかどうかの大きなポイントとなるのだ。
特に、飽食、美食がその原因と思われる現代病の激増。これら慢性病の改善には、この断つ、捨てる、手放すと言った心の持ちようがとても大切だ。一言で言うなら、どう生活を改善し、食の執着から離れ、小食、小飲を頭と身体でしっかりと理解し、実践できるようになるかにかかっている。
その大きな理由の一つが、人間は、人類史上絶えず飢えていたという事である。そのため、飢えを耐え、乗り越える力は元来、人間の命の中に備わっているが、反対に、美食、飽食の経験はなかったために、それに対する抵抗力、免疫力が、我々の命にはまだ備わっていないのだ。
従って、この現代病、慢性病の改善には、腹を空かせることが一番だと言う論理が成り立つ。その通り、これまで小食、小飲による心身改善法である「半断食」を十数カ国8000人以上に体験してもらったが、この健康法は、どの国の人たちにも間違いなく通用した。
抱えた病気や状態を改善しようと考えたら、これまでの食の習慣を捨てる、執着を手放す、そんな気持ちの転換をまずは試みたら如何だろう。ぜひ実践してもらいたいことである。
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