特別用のある日でない限り、出来る限り歩くことにしている。そんな事を気にする歳にもなって来た。その点、今住んでいる被災者住宅は、鴨川の近くにあって、散歩や運動をするにはもってこいの立地である。常日頃、とても有り難いと思っている。
鴨川は、京都の左京区を北から南へ流れている。歴史ある街の大事な自然公園である。名前の通り鴨が沢山生息している。それに、サギ、鵜、鯉、雀を始めたとした沢山の鳥たち。散歩をしながら、そうした鳥たちを眺めているとまったく飽きない。いつでも元気に餌を漁ったり、そこら中を飛び回っており、見ているだけでこちらも元気になる。
この川の素晴らしさはもう一点、河川敷が、とにかく良く手の入った市民の憩いの場になっていて、じつに多種多様な人々が、いろいろな使い方をしている。
幼稚園から大学まで、近くにある学校は、毎日のように、サークル活動や、体育会などでも使っている。
当然、この川べりでは、ランニングや散歩をする人たち、自転車で通る人たちなど、子どもから年寄りまでじつに大勢人たちが楽しんでいる。特に、シニア達は、朝のラジオ体操から始まって太極拳やヨガなども毎日のようにやっていてじつに賑やか、健康維持のための貢献度はかなり高い。
京都の街は、この鴨川の存在でとても自然豊かな街に見える。こんなに川が市民に見事に利用されている姿をこれまであまり見た事がなかった。歴史のなせる技でもあるだろう。それほど市民にとっては毎日の生活に欠かせない大事な場所であり、いつでも気軽に自然と触れられる憩いの場でもある。
この川べりには、ところどころに流れ着いた砂場や砂利があり、そこには、様々な野草たちも自生している。この3ヶ月ほどは、じつにうまそうなアブラナが一杯生えていて、当初はちょっと遠慮してみたが、あまり旨そうなので、先日ちょっと摘んで来て湯がいた後で油で炒め醤油をかけて食べてみた。
これが抜群の味だった。売っている野菜の比ではなく、紛れも無い無農薬、無化学肥料の大安心の自然野草である。川べりは車も通らないので排気ガスの心配もない。日々鳥たちの糞が一杯まかれていてそれこそ栄養満点の野菜である。
一度食べたら、その新鮮な味が忘れられず、このところ散歩に行く度にちょいとつまんで来ては炒めて食べている。そろそろ周りの葉が大きくなり過ぎて来たが、まだまだ芯の柔らかい部分は十分に旨い。アブラナが終わったら今度はどんな野草がここに生えるのだろうか?今から大いに楽しみである。私にとっては、栽培も無用、誰にも遠慮の要らない食べ放題の有り難い畑である。
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