2010年2月16日火曜日

閑話休題


 この写真は、私の書斎の窓から見た我が家の森の風景である。ここ数日、めずらしく雪が多い。しかし、じつは、ここ数年来この地でもめっきり雪が少なくなっている。

 温暖化の影響だろうが、正直なところ、雪のない山暮らしはぐっと楽である。新潟の豪雪地帯に生まれ、北海道で育ち、田舎暮らしを考えた時に真っ先に頭にあったことは、雪は多少降ってもいいが、生活が困るほどに降らない所に住む!が、この地を選んだ理由の一つでもあった。

 かつて、友人が、「自然」に注文をつけてはいけない!と言ったが、その通り。天気だ、雨だ、風だ雪だと騒いでもいいが、どうなって欲しいなどと決して注文をつけてはいけない。自然は私たちの親であり、私たちが自然を創った訳ではなく、私たちは、自然から産んでくれた生き物の一つに過ぎないからだ。

 雪が降らなきゃ、その年の米は不作だと言われている。水仙の花に喜ぶ春の待ち遠しい気持ちも薄れる。雨が降らなきゃ、作物も我々も生きては行けない。傘屋も儲からない。風が吹かなきゃ暑くて仕方がないし、風車の発電もままならない。洗濯ものだって乾き憎い。

 嫌だと思った時に、もしこの自然がなかったなら、と考えれば、たちどころに、今ある自然のままでいいと思える。人間にとって自然は、ただそのあり様をそのままに受け取ることだけが許されているものなのだ。

 雨の時は雨を楽しみ、雪の時は雪を楽しむ、暑さもいいし、風もいい。雷だって有り難い。この地に30年住んで、ようやくそんな自然のあり様を、日々、そのままに楽しめる気持ちになって来た。「雨にも負けず風にも負けず・・・」の宮沢賢治の詩は、もしかしたら、そんな人間の気持ちを謳ったものなのかも知れない。雪がこんなに美しいものなのかと改めて思うこの冬である。

1 件のコメント:

さんのコメント...

幻想的な景色ですね。