2010年2月6日土曜日
インドの旅
参画しているNPO「2050」の研修旅行で南インドに行った。15年前に第一回目の研修旅行以来二度目のインドである。
初めて訪れたインドでは大いなるカルチャーショックを受けたが、近代化が遅れていると思われる南インド。再度の感激を期待しながらの旅であった。
南インドの中心都市バンガロール市は、IT企業が立ち並び、世界でトップレベルのソフトウエアーを作っていることで知られる。その通り、先進国並みの空港、ハイウエイ、驚くほど立派なITショップにその片鱗を垣間見た。
しかし、人々の暮らしぶりは、15年前の北部のそれとそれほど変わってはいないように思えた。汚れた川、ゴミの散乱、物乞いの姿、野良犬や野良牛。市街地を数十キロ離れれば、そこにはまだ、数百年前と少しも変わらない農村の人々の暮らしがあった。
カースト制度は緩やかに壊れつつあると聴いたが、IT企業で豊かになった人々と、社会に置き去りにされつつある農村の人々の経済格差は、新たな貧富のカーストを人々の間に形成しつつあるようにも思えた。
他の国には見られないこの大きな格差は、近未来のインドに相当困難な課題を産み落とすことだろう。光は、明るければ明るいほど、陰をより一層暗く、そして深くするものである。インドの行く末をこれからも見続けて行きたいと思えた旅であった。
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